優しい君は今日も嘘をつく




ーーそれからしばらく経ち、長かったテストが終わった。


テストが終わるとみんな夏休みのムードになる中、またバスケの練習が始まった。


そんなある日の帰り道。


いつものように美晴を駅まで送っていたけど、今日の美晴はいつもと違った。


なんていうか、昔のように明るかったのだ。



「ねぇねぇ幸也。
明後日オフじゃんか?


その日どっか遊びに行こうよ!」


…………ほら。


美晴がこんなこと言うはずがない、と思い俺は一瞬反応に遅れる。


「おーい、幸也聞いてる?
ダメ?」


美晴が俺の顔を覗き込むようにして見て、俺は我に返り


「いけるよ。」と答えた。


明後日は珍しく休日なのにオフだった日だ。


予定入れてなかったから、俺は肯定すると美晴は


「やったぁ。」と言って嬉しそうに、無邪気な笑顔を見せた。


それはまるで、昔のようだった。


…………そう、あくまで昔のようなだけで、昔とは違う。


その自然な笑顔が逆に不自然なように感じられる。