「なに、早く行くぞ」 「えっ、あっ、うん。」 私は慌ててカバンに財布を戻すと蓮の背中を追ってカフェを後にした。 「な、なんか、ごめん。奢ってもらっちゃって」 私が俯きながら言うと 蓮は私の頬を両手で包み私を見て 「俺が誘ったから、払う。当たり前の事だから謝るな」 私の目をまっすぐ見て言い終えると微笑み両手を離した。 不覚にも少しドキッとしてしまった。 「あっ、待って」