小爆弾を投げようと振りかぶった手が、男に掴まれる。
「ちょっ、ストップストップ! もう爆弾は良いから! これ以上やられると、逃げる時間がなくなる!!」
逃げる、時間……?
「って、やべ!! 山に引火してるじゃん!! これ警察だけじゃなくて消防まで来るぞ……思ったより時間がねぇな……っ。」
なに、何の話……?
わたしの手を掴んだまま、男はボソボソと独り言を言い出す。
どうでもいいけど、早く手を離して、あとリュックを返してほしい。
それだけの爆弾を集めるために、どれだけの時間が必要だったことか……。
