翌日の六時間目。
地理の授業。

皆、あくび状態。
全然、ヤル気が見えてこない。
だけど、ただ独り。
私は、違った。
必死に、黒板に書いてあることを、ノートへと写していく。
えーっと。ヨーロッパは………。
農業は………。工業は………。
赤ペンで書くところは、あとにして。
まずは、シャーペンで。

よし。
で、赤ペンに持ちかえて………。
重要なところを、書いてと…。

ふぅー。
なんとか、追いつけた。
先生が話しているのにも、関わらず、私は窓の外を見る。
雲が流れる速度が、速い。
風、強いのかな。
電線を見ると、少しだけ揺れていた。
再び、雲を見ると、雲行きが怪しい。
灰色の雲が、近くを流れていた。
荒れないと、良いけど。