「誰が忘れてやるかよ

こんなに待たされたんだ、もう1秒だって俺は待たない」



清水くんは私と目を合わせると

頭をそっと引き寄せて私を抱きしめた。


「好きだ、悠」


そして耳元で小さく囁く。


清水くんの胸のドキドキが私にも伝わって来て


心がじんわりと温かくなった。


私も好き。

清水くんのことが好きだ。



「あり、がと……ずっと待っててくれて」


私を放すと清水くんは言う。


「もう我慢しねぇから。

自分の気持ちも、伝えることも全部」