なんか、さらに緊張してしまいそうだ。
「甚平、なんだね」
「ああ」
私の言葉に短く返事をすると、
こっちに視線を向ける清水くん。
「お前もなんだかんだ言って着て来てんじゃん」
「そ、それは清水くんが言うから……!」
私がムキになってそう言うと。
「うん、似合ってる」
彼は優しく微笑みながらそう言った。
ドキンと心臓が胸を打つ。
いつも思うんだ。
清水くんの言葉はまっすぐだと。
それから私たちは
揃ってお祭りのやっている場所に向かった。
近づくたびに、
音が大きく聞こえて来てすごく楽しみだった。
「着いたらまず、焼きそばでしょ?
あとはイカ焼きと、それからりんご飴食べて……」
「ふっ、食い過ぎだろ」