……おいコラ外野!
ほのぼのと眺めてコメントまで残してんじゃないよ!
今のシリアスシーンぶち壊し!!

「だから違うって……!」

外野に言いかけたところで、ブレザーの裾を引っ張られた。
くいくいっと、小さな手が動く。

「……その当時、わたしに言ったこと、覚えてない?」

「え?」

「大きくなって、結婚できる歳になったら、迎えに来てくれるって言ったのよ?

一生一緒にいてあげるから、だから、今は頑張ろうって……。
そう言って、いじめられてたわたしを励ましてくれたのよ?

だからわたし、頑張ったの。
いつか安城君が、わたしと結婚してくれるから、頑張ろうって」

……えぇぇぇぇ……。

そんな約束、したっけ?
てか小さい俺! 何言ってんだ!!

「え、えぇっと……。
小さい頃の約束だし……。
う~んと……」

俺はおどおどと言葉を探す。
ああ、どうしよう、どうしたら良いんだ?