……! 言われてみれば……!
この寂し気な瞳に見覚えがあるような……?

じっと瞳を覗き込んで、おぼろげな記憶をたぐり寄せる。

……。
…………!
お、思い出した……!

確か、小学校低学年のころ。
ある日、たまにはいつもと違う道を通って帰ろうと探検気分で歩いてた時だ。

小さな公園で、一人の女の子が静かに泣いている姿を見つけた。

どうして公園で泣いているんだろう?
冬休み前の寒い時期、小さな女の子が一人でどうして?

気になって見ていると、その女の子はクラスメイトだった。
あまり話したことのない大人しい女の子。

しかも泣いていて、声なんてかけれる状態じゃない。
気になりながらもその時は声をかけることが出来ずに、モヤモヤしたまま帰ったんだ。