隣の席の不思議系彼女

「美少女とちびっ子が楽しそうだな」

野崎が2人を眺めながら茶を啜っている。

「可愛いわねぇ、壺山さん。
良い子じゃないの~」

母さんは何故かテンションが高い。

「あ、そうだ、安城君」

うんうん、と岳のゲームの説明を聞いていた壺山が、不意にこちらを見た。

親の手前だからか、「君」付けで呼ばれた。
普段と違うから違和感がある。
背中がもぞもぞする。

「寸法測るんだった。
あ、安城君のお母さん、メジャーってありますか?
安城君の寸法を測りたくて……」

いやいや、おかしいだろ。
突然遊びに来て、寸法測りたいからメジャーかしてって。
どんなクラスメイトだよ!

「ああ、あるわよ、ちょっと待っててね?」