隣の席の不思議系彼女

「よー岳、久しぶり! 元気だったか?」

「岳君、今朝はありがとうね。
遊びに来たの。一緒にゲームしましょ」

岳は2人の来訪と言葉に、飛び跳ねて喜んでいる。

「今日はみんなで遊べるの?!
嬉しいなぁ!!」

「岳、何を騒いでるの?
さっきのチャイム誰だったの?

あら、野崎君に壺山さんじゃないの!
上がって上がって」

リビングから顔をだした母さんが、野崎と壺山を笑顔で促した。

「おばさん久しぶり~!
お邪魔しまっす」

「安城君のお母さん、今朝ぶりです。
お邪魔させて頂きます」

軽いノリの野崎と、お嬢様モードを発動したのか、やたら丁寧に挨拶をする壺山。
対照的な2人が、岳に手を引かれてリビングへと向かっていった。

「……本当、昨日からわけがわからないぞ、壺山……」

俺はため息を吐きながらのろのろと廊下を歩いた。