隣の席の不思議系彼女

クラス中からまた視線を感じる。
……もうやだ。

隣をじとりと睨むと、壺山が肩を揺らして笑っていた。
教科書で顔、隠しているつもりだろうけどバレバレなんだよ!!
で、なんで俺だけ怒られるんだよ!

「えーと、じゃあ仕方ないからもう一回いいまーす。
あーあ、安城が大声出さなければ一回で済んだものをなー。
先生めんどくさいなー」

教壇では、本当にめんどくさそうに教科書の説明を始める教師。
……断じて俺のせいではない、と伝えたいけど、ぐっと堪えた。
これ以上注目されたくない。