隣の席の不思議系彼女

「ね?」

「ね~!」

……なんで壺山と母さんが顔見合わせて「ねーっ」て言い合ってんだ?
わけわからん。

「そろそろ行かないと」

がたりと音を立てて立ち上がる。

「じゃ、わたしも一緒に」

「僕も途中まで一緒に行くよ!」

俺に続くように、壺山も岳も席を立った。

「ああ、もうこんな時間……!
母さんもパートに行かなくちゃ」

……何故か、俺、岳、母さん、それに壺山が連れ立って歩いている。
どうしてこうなった?!

「ねぇねぇ壺山の姉ちゃん!
どうして敏兄ちゃん呼びに来たの?!」

敏がくいくいと壺山の制服のスカートを引っ張りながら尋ねている。

……あれを俺がやったら訴えられそうだ。