「カタログ見たら良さ気な色だったから染めてみた。似合う?」
…正直、クッッソ似合ってますよ!!!
悔しいくらいにね!!!
「お似合いでございます」
「なんだよ、もうちょっと感動してくれてもいいじゃん」
「どう頑張ったってオニーサンの髪色で感動することはない」
ごめんなさい。興奮はするけど、いくらなんでも感動はしない。
「いいなあ。私も染めたいなあ」
「早く大学生になればいいじゃん」
「どんだけ足掻いてもあと1年は大学生にはなれん」
できることなら、早く大学生になりたい。
でも、できないからもどかしいのに。
私がもう少し大人だったら、大人っぽかったらオニーサンと付き合えるのかもしれないのに…。
「…一花が大学生だったら手ェだせるのに」
「……は?」



