すると、後ろからやってきたのは_ 先生だった。

「遠足やのに楽しまんでどーするの?」
と先生は私たちに言ってくれた。

「だってね、先生…るみちゃん先生のことずっと目で追っかけてるんだよ、だから私先生の事心配になっちゃって」

「なぁ、山村。先生はなみんなに興味を持ってほしい、はっきり言ってごめんやけどな、先生は山村1人だけは見てないよ。みんなが先生の生徒やから、だから、特別な扱いもしてないつもりやよ」

その話を聞いた山村さんを横目で見ると、意識がどこかに行ってしまっているのではないかと思うほどぼーとしていた。すると、左の目から涙が1粒、2粒と流れていて、山村さんは急いで走って行ってしまった。