プロローグ
 私は、宮岡 茜。山の沖合にある、光ケ丘高校の吹奏楽部に所属するものである。
 私の家庭は、父がサックス、母がピアノ、兄がチューバ、姉がホルン、そして、私はフルート。
このように、5人家族であり、音楽一家でもある。
そして、光ケ丘高校に入学したのは、"吹奏楽部が強い"ただそれだけだった。
でも、音楽ができない幼馴染の岡本 かけるは、何を考えてなのかわならないが、同じ光ケ丘高校にかよっている。
そして、毎日一緒に登下校している。

Sound1
「なぁ、茜。俺、もうお前と登下校するの今日をもってやめるわ。」

「は?何いきなり。…冗談でしょ? しかも、なんで今日で辞めんのさ?」

「別に…。 茜と登下校しなくたって、一人でも、行けるし…。」

「ふーん。…そっかぁ。そうだよね。」

私は、確かにかけるが言うことは、正しいとおもった。
なぜなら、かけるは、なんの部活にも所属してないため普通、帰るなら五時半ぐらいなのに、部活のある私のことをわざわざ、8時近くまで教室で待っててくれたからだ。
でも、正直なところ、よる一人で帰るのは、少し怖い…。

☆☆☆☆
 茜にいいすぎたかな?なんか、体震えてるし…。
「あ、あの、茜? やっぱ、さっき行ったこと忘れて!俺、これからも、茜と登下校するよ。」

すると、茜がこちらを振り向いていた。今にも泣きそうな顔をしていて、なぜか、抱きしめてやりたいとおもってしまった。
なんかすごく、この雰囲気やだ。
「あ!あ、茜。 俺、今日日直だ!ごめん、先行く!」

「え!?…あ、うん。」

私は、かけるが登下校一緒にしたくないって言ってきた理由をずっと考えてた。
(下校ならまだしも、登校ぐらい一緒でもいいのに…。)っとずっと心の中で行っていた。

気がつくと、もう放課後。部活開始のチャイムまで後で5分。
「え!!、あと五分しかないじゃん! チューニングもしなくちゃいけないのにー!」

そう言いながら、部室へと急いだ。
「田村先輩!!遅れました。ごめんなさい!!」

「茜!遅い!!けど、幸い先生はまだ来てないから、今のうちにチューニングしなさい。」

「はい。」