「…龍太はどうしてあの子に肩入れしてんだ?」


「…俺たちもそれは知らされてないです。

俺初めて見ました、あーゆー龍太。」


「女に簡単に手を出さないで昔から有名だからな黒龍は。

逆に反対勢力にあの子の存在知られたらまずいかも知れねぇな」


「そうですね。

結愛様が狙われる可能性は確実に増えます。きっと若がそうはさせないんでしょうけど」


「兎にも角にも、あの子の身体を治してやることが急務だな」


しばらく歩くと目的地に着いた。


コンコンコンコン…


和也「結愛ちゃん開けるよ?」


和也がドア越しに少女に声をかけた。


ガラララ…


「ゲホゲホゲホゲホっっっ

ゲホゲホゲホゲホゲホゲホゲホゲホゲホゲホっっ

ゲホゲホ…ゲホゲホゲホゲホ…ゲホゲホっ」


少女は喉を抑えベットに上でもがき苦しんでいた


発作を、起こしている。


和也「結愛様っっ!」


俺は少女の元へ駆け寄り、近くのテーブルに置いておいた吸入を手にした。


「結愛ちゃ〜ん

大丈夫だから1回落ち着こうね」


少女の身体を起こそうと背中に手をやる。


その行動に少女の身体はビクリと震え、呼吸は過呼吸気味になってきた


なるほど、触られるのが怖いのか。


「びっくりさせてごめんね、怖かったね

俺の目を見てゆっくり深呼吸頑張ってみて。


大丈夫大丈夫…そうゆっくりね。上手だよ。


じゃあこれ咥えてみて?
俺が1って言ったら吸って、2って言ったら吐いてね。ゆっくりやるよ。せーの、1……2……1……2……1……2……

そうそう上手だよ、ちゃんと出来てる」