「りゅっ…龍太さんっ?」
身長差で龍太さんの表情を伺えない
龍太さんは私の肩と腰を優しく、でも力強く掴んで私の肩口に顔を埋めた
あぁ、これが私が求めていたぬくもりだ
さっきまで我慢していた涙が一気に溢れてきそうだった
龍太「…お前には俺がいるから」
龍太さんは私の全てを手に取るようにわかってくれる
欲しい時に欲しい言葉をくれる
こんな人が近くにいてくれて本当に幸せ。
私は龍太さんの背中に手を回す
細く見えても固い背中をギュッと抱きしめる
「……ありがとう…ございます。龍太さん」
砂浜に写った影はしばらくひとつのままだった
龍太さんに手を引かれて歩く砂浜は、いつも以上に熱を感じる
龍太さんに水際に行くかと尋ねられたが、断った。
この熱を冷やしたくなかったから。
後ろを振り返れば私と龍太さんの足跡がずっと続いていた
(……ずっと消えないで欲しいな)
潮風に吹かれて薄くなる足跡を足を止めて眺める
龍太「結愛?」
柔らかい声が上から降ってくる

