幼い時に見て以来の海は、なんだかあの時よりもほんの少しだけ小さく感じる




(それもそうか、あれから10年以上経った。


私だってそりゃ大きくなるよね



色々、あったな……

今思えば、私の両親は姉が亡くなってから変わってしまったのかもしれない)



私の力では両親を元気にさせれなかった



両親が薬漬けになってしまったのは私にも責任があるのだろう



私は、なんて役立たずな人間なんだろう



海を見て思うことは「綺麗だ」なんて感想では終われなかった



今日龍太さんに海に連れてきてもらったのは、もちろん龍太さんと長い時間を共有したいってのももちろんなんだけど



過去に囚われる自分から踏ん切りをつけたいって気持ちが大きかった




"一度リセットして新しい人生をあゆみ出す”



新たな場所で前向きにスタートできるように。



だから、お姉ちゃんが大好きだった海に誓いたい



「…もう、お姉ちゃんがいたらなんて言わない。これからはお姉ちゃんに変わって私が、私の力で周りを幸せにするよ」



独り言、いや声にもなってなかったような言葉



そんな言葉に反応するように海から暖かい風が吹いた



(お姉ちゃん……)



龍太「結愛」