晃「いやぁ、親としては気になってしまいましてね」
そういう晃さんはどこか嬉しそうだ
「晃さん
俺、着替えてきてもいいか」
晃「もちろんです
では奥でお待ちしております」
俺は自分の部屋として使っていた部屋に足を向けた
廊下で組員に会うと、まさか俺がここにいるとは思っていなかったのだろう
相当慌てた様子で挨拶をされるということが1度じゃなかった。
(一応ここ、俺の実家なんだけどな
ここには俺の居場所はねぇってことか…)
しかし久しぶりに入った自室は前に入った時と何も変わっておらず、ここだけは俺の居場所を感じさせる
手早くスーツから和装に着替える
久しぶりの和装はどこか懐かしさを感じる一方で身動きの取りにくさが否めない
これ以上親父を待たせるわけにもいかず、言われた奥の部屋へと足を向けた
奥の部屋に着き、俺はふぅと息を吐いてから閉まっている襖の前に座した
組員「組長、若君がお越しです」
部屋の前に控えていた組員が襖越しに親父に声をかける
中から小さくも大きくもない「入れ」の声が聞こえる

