あれから数時間も経たないうちに、窓から明るい光が入ってくるようになった




(.........長い夜だったな.................)





結愛の傷の手当やら瀬尾組との取引の件やらで息つく暇もなかった俺だったが



何とかキリをつけて手短にシャワーを浴びて、今やっとひと息ついたところだ




肩にかけたタオルで髪の毛をガシガシと拭きながら、結愛が眠るベットサイドのイスに腰掛けた





結愛の透き通った真っ白な頬についてしまった1つのすり傷が痛々しい




俺は無意識のうちに指の背でその傷に触れていた




「...........痛かったよな



...........ごめんな.............結愛.....................」




だが、これでやっと結愛の所有権は俺達側に移った




それが吉と出るか凶と出るか.......。




今回の件で表向きには“黒崎組は女よりも組の仕事を優先した”となったはずだ




まぁその仕事も結愛絡みなんだが...。




これで、結愛と黒崎組との関係は瀬尾組の目にどう映るだろうか