覆面の男に肩を掴まれた時は




“もう、逃げられない”




そう思った。




これ以上の悪あがきはしようがなく、ここまでかと



もはやこの場で意識を飛ばしてしまおうと思った時




?「.........結愛.......................」





優しく私の名前を呼ぶ声が聞こえてきた





それは何度も聞いた.................






私の.....一番安心できる声...................





私はこの声の持ち主は1人しか知らない





「.............りゅ...........た...............さん..........?」







私は消えそうな声しか出なかった






彼は被っていた覆面を上に上げ少しだけ顔を覗かせた





龍太「.........結愛.............



待たせたな」




それだけ言うと再び覆面を深く被った





私は極度の緊張がとけ、安心から力が抜けて膝から崩れ落ちそうになった




それをすかさず龍太さんが受け止めてくれた