近づくと見たくもない光景がはっきりと見えてきた



しゃがんでる男子生徒



彼の腕の中には───────











「結愛っっっっっっっっっっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」




彼女は意識を失くし、奏の腕の中でぐったりとしていた




奏「.....総.....長...............」




和也「結愛ちゃんっっっっっっっっ!!!!!!


何があった、奏っっ!!」



奏は基本表情を崩すことはない


そんなヤツが明らかに青ざめた顔をしている




上半身奏に抱き上げられる形で廊下に横になっている結愛の唇には、チアノーゼ



奏の腕から結愛の身体を受け取り



口元に耳を近づけると



小さくヒューヒューと気道から聞こえてくる



顎をひき、気道を確保してやる




「奏、結愛の顎をここで押さえてろ



奏.....?


奏っっっっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」



奏は明らかに動転していた



奏「はっ.......はいっ!!」




頸動脈に触れ、脈を確かめる




(...弱い.........)