「あぁ」
(任せろ、そんなに不器用じゃない)
風船をひとつ取り出して膨らますと、いかにも女子が好きそうな色の風船になる
仁「龍太が風船膨らませるところなんてはじめて見た〜」
和也「龍太ってこういうことには乗らないと思ったのに意外だったな〜」
“俺だって結愛を喜ばせたいからな”
そんなセリフをギリギリのところで抑えて飲み込む
“あぁ”と軽く返事だけしてやったこともないリビングの飾り付けを黙って進ませた
あらかた終えた俺に隼人が後ろから声を掛けてきた
隼人「龍太
和也がもうそろそろ準備できたって
あの子呼んできていいって言ってたぞ」
「そうか
分かった」
微妙に残ったものを隼人に託して俺は書斎に向かった
コンコンコンコン...
「結愛
入るぞ?」
中から返事がないがそっと開けると
結愛は机に突っ伏して寝ていた
机に広げられたノートを見れば数式や図がびっしりと書き込まれていた
相当頑張ったのであろう、結構な量の問題数だ
書いてる途中で寝たのか、手にはシャープペンが握られており
ノートにはそのペンの跡が残ってしまっている

