「…お父…さん……



………お母……さん……





…………何……してる…の……?」










リビングのテーブルで二人は白い粉を炙っている




…白い粉……


リビングには嗅いだことのない異臭が漂っていた




私の目に写る二人の男女は私が知る両親ではなかった



「…何……してる…の……」




「………あなたは……知らなくていいことよ……」




いつもと口調の違う母が口を開いた




私の母はこんな冷たい声をしていない





私の母はこんなに感情のない目をしない




……いつもと…違う



これはきっと夢なんだ…



夢だから今日1日いつもと違ったんだ…



夢に違いないと思いこんで、私は無意識のうちに自分の部屋へと脚を運んだ














はずだった