その後遥太によって採血結果が届いた。


「…原因はこれか」


CRP値が異常に高い…。
炎症を起こしていることを示している。


遥太「さて、原因は分かった。


後はこの点滴を打って様子を見るだけだ。バイタルも十分安定してるし、SPO₂も問題なく上がった。


つまり心配することはないわけだ。

上司の命令だ、休め」


「……は?」


遥太「おい、俺は仮にもお前の上司だぞ」


「お前を上司だと思ったことはない」


遥太「……。

待て、掛ける言葉を模索中だ」


「言い返せねぇってことは、自分自身で上司だと思ってねぇ証拠だろ」



遥太「いいから、もう何でもいいから。

とにかく休め。

お前ここ最近寝てねぇだろ。そんなんで救命のヘルプなんか頼めねぇぞ」


「俺は寝なくても平気だ」


遥太「残念だが龍太くん…

医学界の研究において、睡眠を疎かにした者と適切な時間睡眠を取った者とでは判断能力や思考回路、運動機能に至るまでの全ての身体機能に大きな差が生じ、著しく低下するという検証結果が論文で発表されている。

今の医学ではそれを覆すことはできまい」



「うるせぇな。俺は平気だっつってんだろ


それに、結愛が目を覚ました時にいてやりたいだろ」