「...あるよ。あるに決まってる。朱音が好きだ...」

その言葉が嘘だとしてもこうやって隣にいてくれて触れられるだけでいい。
ただの先生と生徒に戻るよりはマシだ...

「瀬戸か?」
乱れたシャツのまま窓を開けてだるそうにタバコを吸う先生が急に一言いった

「え?」

私は床に落ちているリポンをつけ直して先生に抱きつく

「さっきの。」

さっき...あぁ、あの質問か

「...」
「少し妬けるな。
朱音が他の男のことを考えて疑問をぶつけてくるなんて」
「...先生、妬いてくれたの?」
「好きなんだから...妬くに決まってる...」

あぁ...その言葉で簡単に私は幸せを感じてしまう...。