報復の愛を君に。

「復讐してやったんだよ。
二度と俺に歯向かわねーように」

「でも失敗したんだろ?

強い子じゃないか。
そういう子が傍にいてくれると、お前も少しはマシになると思うぞ」

「気持ち悪いこと言うな。
誰があんな女…」

「父さんもな、母さんと初めて会ったときにはそう思ったものだ。
すごく気が強くてな…」

「その話は何千回も聞いてる」

親父が母さんの話をしだしたら止まらなくなる。

「そうだったか?
天国で母さんも、その子のことを気に入ってると思うぞ」

「勝手なこと言うな」

コンコン。

誰か来た。
これでようやく変な話が終われる。

「失礼します」

お茶を持って入ってきたのが花岡でなければ、タイミングを褒めていたのに。

「なんでお前なんだよ!」

「なんでと言われましても…。
今まではお茶出しなどしたことなかったのですが、最近になって私の役目となりました」

あ…。
俺がこいつに仕事を押し付けるように言ったからか…。