報復の愛を君に。

俺が生まれたときから、親父は政治家のだった。

俺が成長するにつれて、親父も政治家として大きな権力を握るようになり、気がつけば俺は政治家の息子という目で見られるようになった。

ネットで調べれば親父のことはおろか、俺のことものっている世の中だ。

初対面の奴に「酒飲んで補導されたんだろ?」なんて下品な笑いと一緒に言われるんだ。

思春期の多感な時期にそんなふうに見られちゃ、誰だってグレるよな。
俺がやった軽犯罪を揉み消す為に、親父がどれだけな金と労力を使ったのか想像もつかない。

そして、そんな息子を社会に出すのが怖かったのか、自分の秘書として俺をコントロールしようとしている。

まぁ、それで暮らしていけてるんだからいいんだけどな。