報復の愛を君に。

「ふーん。
渉、あの子のことを気にして、過呼吸になったことあるかなんて聞いてきたんだ」

「うっせーな」

山下。
お前、隣でずっと薄く笑ってやがったな。

「面白い子だったね。

それにしても、渉に手をあげる怖いもの知らずな子がいるなんてね」

「うっせーな。
もう黙ってろ。
今の話は誰にも言うなよ!」

「はいはい」

あの女…。
また苛立ちがよみがえってきた。

なんで感謝されなきゃいけねーんだよ。
謝罪に来たのも、親父のことは関係ないとかぬかしやがって。

関係ないはずねーんだよ!

いつかその化けの皮を剥がしてやる。