報復の愛を君に。

「…かもしれませんね」

この女は、俺が期待した言葉を全然言わない。
それどころか、諦めきったような声で、「かもしれない」って。

わっかんねーよ。

「今回のことは私の不注意であることは否めません。
それに、普通の人は、真っ暗な部屋に閉じ込められただけで過呼吸なんて起こさない。

だから、気にしないでください」

「別に気にしてねーよ!」

調子に乗りやがって。

「ですよね。
ならよかった。

今日は、お楽しみのところお邪魔してすみません。
失礼します」

帰りやがった。

謝らせたのに、ぜんっぜん面白くない。