金曜日の流星群

ナツメ君は私をゆっくり離して、空を見るふりをして目元を擦った。


泣いてたんだ…


私だけじゃなくて、ナツメ君も泣いてた。
その事実は辛いことだって分かってても嬉しかった。



「それからどんどん落ちる所まで落ちて気がついたら笑うようになった」



ナツメ君の笑顔がいつも悲しそうなのは、

どんな状況でも笑っているのは、

こんな大きな訳があったんだ。



「そしたら、みんなほっとするんだもん、安心して当たり前を沢山くれるんだもん。僕が1番欲しがっていた友達をくれるんだから、何があっても笑っていようって」



そう言いながら馬鹿みたいに




笑っていた。