金曜日の流星群

ナツメ君は何でもなかったように話しながら、私を離さない。

その腕が震えているのか、私が震えているのか、二人ともなのか、わからない。



「ここからは独り言、僕は独り言が得意だから」



「…初めて聞いた」



「初めて言ったもん」



お互いの温もりを共有しながらいつもを努力する。
目から溢れ出す水はどうにもならないけど…



「僕は5歳ぐらいの時に余命宣告された。普通にお兄ちゃんみたいになって普通に大人になって行くと思ってた」



風が夏になるって言うのにやけに冷たく感じる。
大好きな夜がやけに怖く感じる。