金曜日の流星群

なんか、ココ最近で少しだけ距離が縮まった気がする。



だから気が緩んでしまったのかな、ナツメ君も私も。

夏を頑張って引っ張っている風は夜の休まず吹いていて私の頬を撫でる。

春のポカポカな匂いが夏の匂いが替わる過程。
その前に、梅雨か…。



「未練の一つだったんだ。お弁当」



「え?」



ナツメ君を見ると相変わらず曇った空を見つめたままだった。



「大勢で食べたり、交換したり、今までしたこと無かったから」



楽しいねなんて汚れない目で言ってくるから怯んでしまう。
ナツメ君は普通の高校男子とは違う。


容姿端麗とか、主人公気質とか、そんな特別な部分だけじゃなくて世間に無関心な考え方や当たり前を知らない感覚持っている。