金曜日の流星群

「また、すぐ冗談」



「ホントのことだけどなぁ…」



しょげたフリをしているのがバレバレだからさっきの対抗として私もナツメ君に顔をぐっと近づけた。


もちろん、勇気なんてあるはずなく、さっきの距離の何倍も遠いのだが。



「じゃあ私に会いに来たのも本当?」



「僕は嘘つかないからね、会いたかったから」



自滅。自業自得。自己管理不十分。墓穴を掘った。

………素直に赤面してしまった。




「お弁当のことありがとうって言いたくて」



「いやいや、そんなこといいのに…!」


わかってた事だけど見当違いで恥ずかしい。
お礼を言うのが恥ずかしいのかナツメ君もナツメ君で顔を赤くしてるし…。