「見えなくても来るの?」



1番上。ナツメ君の左。星が見える高さ。

でも今日は雲が邪魔してる。

と、視界にナツメ君の顔が飛び込んできた。
ん?というか、頬を掴まれてグイッと顔を向かされたようだ。



「な、何、どう、したの」



いつも笑ってるけどどこかミステリアスで謎めいている。

シャープな骨格。長いまつげに形のいい鼻。
眉目秀麗とはまさにこの事。
色素の薄い髪が目までかかっている。


こんなにマジマジと見たのは初めてで名前以外も結構女の子みたいな顔をしてるんだと改めた。



「紫音に会いに来た」



瞬間ドクンと波打つ心臓。