「でも、生きられたんだ。僕は。だから、勝てない戦争を戦いぬこうと思う。圧倒的大差で負けてるけど応援してくれる?それが最後のお願い」



ナツメ君は笑った。本当に笑った。
月は三日月状態だからか、外の星が際立って私たちを照らしてくれた。



「するよ!何でもする、何してほしい?」



「僕が死んだら星になる予定だからヒーローだってうやまってよ」



「うん!」



「僕のこと忘れたっていいからみんなと仲良くしてよ」



忘れないとナツメ君の方に顔を埋めて首を振る。抱きしめる力が強くなって、キュンと胸がなる。



「コーンスープ飲みたい」



「顎で使うのは聞いてないぞ?」



二人とも泣きすぎてぐちゃぐちゃなのに、綺麗な笑顔だった。