私は今日1番伝えたかった話題をあげた。
お母さんが大嫌いだったこと。
本当はやっぱり大好きだったこと。

お母さんが不倫して出ていったことも全部包み隠さずに楽しく話した。



「じゃあ、会えて良かったんだね」



「うん!本当に」



「ごめんね、捨て子なんて酷いこと言って。思ってもなかったのに。紫音に嫌われるようなことしたのに会いに来てくれて、本当にごめんね」



ナツメ君は泣いていたんだろうか。
私とは真逆の方にある窓を見つめてしまう。
謝ってくれた時はまだ泣いてなかったけど今にも泣きそうな顔してた。

確かに悪口を言われていたけど気にすらしていなかったからそんなことで悩ませてたとこっちが申し訳なくなる。



「そこはありがとう、だよ」