家に帰る途中、今日は金曜日なんだから、と方向転換をした。
もちろん、来たのはあの公園。

お母さんとのワダカマリもなんとか消化され、いち早くそのことをナツメ君に伝えたかった。

ナツメ君学習をお母さんに合わせてくれた張本人だから。


でも、残念ながらナツメ君は公園には来ていなかった。
たまに来ないこともあるからいつも吐きにしないけど今日はスマートフォンを取り出す。

ナツメ君に早く話したいが一心だった。



「もしもし」



「あ、ナツメ君あのね!今日お母さんと会ったよそれで……」



「ごめん」



ナツメ君の声は淡白でいつもの優しささえ失われていた。