金曜日の流星群

「なんでもないです。ひとつ聞いてもいい?」




「なんでも聞いて」



自分の本音に気がついた…それはちょっと遅すぎたようだ。
だから、あからさまの中でもあからさまと断言出来るほど安直に話を変えた。

気持ちがぐちゃぐちゃになってしまいそう。

もう頭はぐちゃぐちゃだ。



「お母さんは今家族いるの?」



「え、えぇ。十歳の男の子が一人」



「そう」



「紫音ちゃんのお父さんの次に好きになった人が旦那よ」



何でだろうか。
これを聞いたらお母さんをもう一度悪役に仕立てあげて、気持ちが落ち着くと思った。