金曜日の流星群

私が母親がいないことでからかわれた時も、運動会で私だけ髪型がいつもと一緒の時も、
家で一人でただ何となく寂しい時も、
お母さんを嫌うことで保ってきた。

だから、お母さんは私にとって悪人でなければならなかった。



「優しくしないで、それ以上謝らないで、私のお母さんはもっと悪くないといけないの!」



「え、どういうこと?」



お母さんは戸惑って怯えた目をする。
それが心地よく感じてしまうほど私はお母さんに怒りを覚えているのだろうか。



「あなたが出ていった時、私は終わったって思った。五歳になるまで育ててくれたから。ちゃんとお母さんだったから。」