『じゃあ、そんないくじなしから男前になる一攫千金のチャンスをください』



「何?」



『来週の金曜日、15時半。超人気お菓子屋のプリンを食べさせてみせましょう。』



「本当に?!」



まさかのお誘い。
この夏休みにもう一度ナツメ君と会えるなんて…。
しかもあのふわふわのトロトロで有名なプリンを堪能させてくれるなんて。

動揺と純粋な嬉しさがこみ上げる。



『そこのコーンスープは絶品だから飲まなきゃ』



「本当に好きだね、コーンスープ」



『この世の水が全てコーンスープになればいいと思ってるよ』



「まず、この世の人が全て甘党にならなきゃだね」


『かなり、厳しい…』



ナツメ君のコーンスープ愛が再確認出来たところで電話は終わった。

まだあと、六日もあるのにもう胸が高鳴っているのは自分にも内緒にしておこう。