「これは貰う」



「でもいらないんでしょ?」



「これ、あげる」



ナツメ君の鞄から出ていたのはノートに挟まっていた二人のシルエットが流星群を眺めている元からナツメ君が持っていた栞。



「お兄さんに貰ったやつ、悪いよ」



「僕があげたいの、貰ってくれなきゃこれ捨てるよ」



「なんでそうなるの!?」



ナツメ君が線路側に元の栞を投げる素振りを見せる。
意味がわからないが、貰わないと本当に捨てそうなので、貰うことにする。