もう十分モテてるでしょ…。

ナツメ君はデニムパンツに白いTシャツ。何故か右の胸元にハイテンションな象が踊り狂ってるイラストがプリントされている。
上に薄い青のカーディガンを羽織っている。



何だろうな…

微妙にダサい。

でもそんなのを振り払うぐらいの顔面偏差値を持っているからか、気にならないのが不思議だ。


イケメンはなんでも着こなせるってやつですか…。



「じゃあ、行きますか」



「楽しみだねっ」



「ハハッ浮かれすぎ」



「どっちがよ、ナツメ君もニヤニヤしてるじゃん」



やいのやいの言い合いながらまた人まみれの駅に足を踏み込んだ。