「彩葉ちゃん、ずるい…」



彩葉ちゃんがまた受話器越しに大声出して笑い始めてから、自分が気が付かないまま発していたことを知る。



「あ、えとね、そんなつもりは……」



「心配しないで、ナツメはタイプじゃないから、じゃあね!頑張って!」



「…あぁ…え?」



私が困らせるようなことを言ったはずなのになんか安心させられて電話を切られてしまった。


明日、ナツメ君誕生日なんだ…


私の頭は単純らしく、すぐさまそっちに切り替えてしまっていたのだった。