「どうしたの？手を伸ばして」


「何となく…」



右を見るとナツメ君が手を突き出していて、あの日を思い出す。
私達は1度も子供の頃の話をしたことが無かった。

もうこの公園で再会してから2ヶ月近くたっていた。

あと一週間で夏休みに入る。
宿題が山のように出ていてげんなりしているともっと生気を失った長谷川君に会った。

長谷川君は理系だから私達とはクラスが別だと聞いていたから、文系よりも多い宿題が出たのだろう。
今日から徹夜だなってナツメ君が笑っていたのを思い出した。


そう言えば、七夕ももう過ぎちゃったな。

星が好きな人ならというか、誰でも知ってるイベントなのにナツメ君とその話もしなかった。



「七夕すぎたね」