屋上の扉の前、ここの扉は流石にしまっていた。

危ないからか、南京錠が着いていて開けるのは無理そうで…私は1人落胆していると、また外でドンッと大きな音がした。



「そっか!花火だ!」



「紫音ちゃんって本当に真っ直ぐだね」



ちぃちゃんと悠君の声は申し訳ないけど聞いていなかった。何としてでも開けたいその扉の南京錠をカタカタと揺らす。



「貸して」


そう名乗りを上げたのは、ジュースを抱えた長谷川君だった。



「俺とナツメ、よく授業サボってここに来てたから開けられんだぜ、ここ開いてるの昼休みだけだから」



そう言いながらカチカチと手を器用に回して南京錠を外してしまった。