「あ、そっか」



「紫音ちゃん?」



「屋上行こっ!みんなも呼んで!!」



ここの地域の花火大会は結構盛大にいつもやってくれている。何度か行ったことがあるけど毎回花火に圧倒された。


屋上なら……。



「ナツメ君っ!」



「紫音?なんでそんなに大声出して」


自分達の教室は閉まってて面白くなかったとしょげて帰って来たナツメ君達に私は廊下の端から端まで届きそうなほど大きな声で叫んだ。




「屋上行くよ!」



みんな唖然としているけど私はそれどころじゃない。

ナツメ君が死んじゃうのは今は置いといて。このみんなで思い出の一つや二つ作りたいから…。

忘れられないように、ナツメ君が死にたくなくなるほどのものを