ずっと俺がそばで守るから…


***


え?


わたしとお兄ちゃんは驚いて開いた口が塞がらない。



「どーし」わたしが聞こうとすると、それを遮るように



「お兄さんが叶えてあげられないのなら、僕がなづなさんの約束を守ってあげたいんです。岸本...いや、なづなさん、お兄さんのサッカー見に行く時が一番楽しそうなんです。だから、お兄さんの代わりに今度は僕が叶えてあげたいんです。」


そして、続けて言う。


「簡単じゃないことは分かってます。でも、どーしても、なづなさんには、諦めて欲しくないんです。お願いします。僕にサッカーを教えてください。」


桑原は深々お辞儀をする。



この人は何を言ってるの?
なんで、わたしのためにここまでできるの?
そんな、簡単なことじゃないんだよ?


わたしはそんな気持ちになった。でも、桑原の顔は今までに見たことないくらい真剣で...


そんな顔を見ていたら、わたしも諦めたくない気持ちが溢れて来た。
お兄ちゃんとの約束。叶えられるなら叶えたい!最初から決めつけてしまっては、何も始まらない。


信じてみていい?


わたしもまた、サッカーの応援しに行っていい?


すると、それを察したように桑原が



「岸本の約束守りたい。信じて。岸本。」



と言って来たのだ。


その顔を見てわたしも、



「お兄ちゃん!お願い!わたしもお兄ちゃんとの約束守りたい!」

と深々とお辞儀をした。



「....」


しばらく、黙ってたお兄ちゃんは


「わかった。でも、僕みたいに足を痛めたりどこか怪我したりすると思うよ?その覚悟はできてる?」


「はい!出来てます!」



「わかった。君にサッカーを教える!どうか僕たちの約束を守ってほしい。」


お兄ちゃんはそう笑って告げた。

***