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「お兄ちゃん!なづなだよ?入るね!」
わたしは、近くで買ったお花を手にお兄ちゃんの病室に入った。
「なづな!来てくれたのか!ありがとうな!花まで買ってきてくれたのか?わざわざよかったのに...」
「いーの!いーの!」
「ありがとう!じゃあ、そこの花瓶に入れててくれるか?」
「はーい!」
わたしは返事をして花瓶に花を入れる。
そして、お兄ちゃんは戸惑いながら桑原を見た。
「そして...君は...」
すると、桑原は真剣な顔で
「岸...なづなさんと同じクラスの桑原圭吾って言います。」
普段名前で呼ばれないから不思議なかんじがする。
すると、お兄ちゃんはパッと顔を明るくさせ、
「そっか!なづなの友達か!いつもなづながありがとうね!わざわざなづなに付き添ってきてくれたの?」
と尋ねた。
すると、桑原は、もっと真剣な顔つきになって、
「いえ、お兄さんにお話しがあって来ました。」と淡々と答えた。
「お話?」
「はい。僕、さっきなづなさんから、お兄さんの"約束の話"を聞きました。」
「約束?あー、なづながずっとサッカーの応援してくれるってやつかな?なづなに聞いたかな?...俺見ての通り...足怪我して約束守れそうにないんだ。なづなには悪いんだけど...」
「お兄ちゃんは伏し目がちに言う。
ちょっと!何いってるのよ!お兄ちゃん困ってるじゃない!
わたしが桑原に文句を言おうとすると
「あの、僕にサッカーを教えてください。」
と告げたのだった...
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