彼女はしばらく泣いていると「ごめんねっ!付き合わせちゃって…わたしのためにっ!」と言ったので




「君のためだけじゃない…俺のためにもしたことだよ?」




「そっか…」と言って一生懸命涙を拭おうとしている彼女に、いつかまた出会った時のように笑って欲しくて…上着の内ポケットに入っている"一枚のきれいな風景の写真"を取り出した




「これさ…俺、今アメリカに住んでるんだけど…親父が二年くらい海外出張になった時があって、それで親父が俺に寂しくないようにくれた写真だ…」




「俺は辛い時にこれ見て元気が出る…
だから…」




俺は彼女に写真を渡すと「これ、でも、君の大切な人ものなんでしょ…?受け取れないよ…」
と言ってきたので




「君を元気づける支えになるならいい…」




すると彼女は目を見開いて「これ…すごく綺麗だね…」と言って俺に向かって…